【訪問看護】"病院から地域へ"の、その先へ。ナース花きりんの新たな一歩 ~機能強化型訪問看護管理療養費Ⅳ~
執筆:訪問看護事業(ナース花きりん・ナース花きりん船堀) 「精神障害があっても、住み慣れたまちで、自分らしい暮らしを続けたい」。 その願いを支えるために、地域の医療や福祉には何ができるでしょうか。 このたび、NPO法人コラボえどがわが運営する訪問看護ステーション ナース花きりん船堀店は、2026年9月から「機能強化型訪問看護管理療養費Ⅳ」の算定を開始しました。 これは単に訪問看護の報酬区分が変わったというお知らせではありません。 私たちが大切にしてきた、地域での暮らしを支える取り組みを、さらに発展させるための一歩です。 令和8年度診療報酬改正より、新たに地域と連携して精神科訪問看護を提供する訪問看護ステーションの評価が開始されました(厚労省資料より) 世界が目指してきた、地域で暮らすという選択 かつて、精神障害のある人への支援は、長期の入院を中心に考えられがちでした。 しかし世界では、必要な医療を受けながら、住まい、仕事、人とのつながりを保ち、地域で暮らし続けられる仕組みづくりが進められてきました。 例えば、イタリアのトリエステでは、大規模な精神科病院を閉鎖し、地域の精神保健センターを軸として、医療、生活支援、就労支援を結びつけてきました。 フランスの東リール地域でも、看護師や福祉職、当事者などが協力して生活を支え、支援を受ける人が増える一方で、年間入院件数は2002年の497件から2018年には341件へ減少しました。 これらは世界保健機関(WHO)が紹介する先進的な実践です。 共通しているのは、病気を治療することに加えて、その人の望む暮らしを地域全体で支えるという視点です。 日本の制度も、医療と地域がつながる方向へ 日本も2004年に「入院医療中心から地域生活中心へ」という方針を掲げ、現在は「精神障害にも対応した地域包括ケアシステム」の構築を進めています。 医療だけでなく、障害福祉、住まい、就労、地域のつながりを一体として考える取り組みです。 2026年度の診療報酬改定で新設された「機能強化型訪問看護管理療養費Ⅳ」は、こうした方向性に沿った制度です。 重点的な支援を必要とする精神障害のある方や、身体面でも手厚いケアが必要な方への看護実績に加え、医療機関との協働、地域の支援者への研修・相談、関係機関との連携などを評価します。 ...